腰部脊柱管狭窄症

腰部の脊柱管の横断面積が狭くなり、馬尾神経あるいは神経根圧迫の症状をきたす疾患の総称であり、したがって症候群である。脊柱管狭窄は、多くの場合、先天性に狭窄を起こし易い形態(横断面で三角形、三つ葉型の脊柱管)に、後天性の変形性脊椎症はじめ、脊椎すべり症、腰椎椎間板ヘルニア、さらには外傷、手術などが加わることによって起こる。
40歳以上の男性に多発する。性差は4:1である。両側性で多椎間のことが多い。
形態的には上記のとおりであるが、そもそもの脊柱管の形態を決める骨性の因子以外にも脊柱管の
横断面積を狭くする因子として、椎間板の関与(ヘルニア、高さの減少)、黄色靭帯の関与(肥厚と
短縮)があり、さらに疼痛症状の発現に関わる因子として神経性因子と血流因子が関与しているものと考えられる。
腰痛は80%に認められるもっともありふれた症状である。次いで下肢の痺れ感、冷感、疼痛、違和感などの知覚症状がまずあげられる。知覚障害はL5やS1領域に多い、椎間板ヘルニアの根症状で
ある疼痛は多くの場合、ヘルニア脱出部の神経根に限られ、片側性であるが、脊柱管狭窄症では
2~3の神経根にかけて両側性に出現する点が異なる。
腰部脊柱管狭窄症における歩行障害、間欠性跛行は50~60%の頻度でみられるが、これは神経性間欠性跛行であり姿勢を変えること、たとえば体幹の前屈、しゃがみこむといったことですみやかに
改善する点が特徴的である。
下肢伸展挙上(SLR)テストは陰性のことが多い。膝蓋腱反射やアキレス腱反射は80%以上で
消失する。馬尾神経の症状としては両下肢、殿部、会陰部の痺れ感、灼熱感、下肢の筋力低下、
同脱力感、残尿感や尿意頻数、尿失禁、便秘がある。勃起障害なども報告によっては30%程度に
みられるといわれており、決して少ないものではない。

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